05887-200518 『めんどくさがりなきみのための文章教室』を大学生が読んだ方がいいと思う理由
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Facebookでご紹介されていた『めんどくさがりなきみのための文章教室』(はやみねかおる著・飛鳥新社)。
早速Amazonで購入して届きました。
冒頭から引き込まれる書きぶり。流石です。
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と、数ページ読んで刮目。なんと、「大きくわけて、作文は2種類」と書かれている(20ページ)。
大きくわけて、作文は2種類。
・中学生になっての抱負や読書感想文など、気持ちを書くもの
・遠足や運動会など、出来事について書くもの
これは大学生に勧める本じゃなさそうだ。大学生や研究者、そして社会で求められるのは第3の種類、「論文・論説文」などの「主張を書くもの」である。そもそも学生たちが「論文」や「レポート」を書けないのは、初等中等教育で書かせる文章が「感想文」ばかりだからなのではないか。。。
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そんな疑念を抱きつつ、最後まで読んだところ、これはやはり大学生に勧めるべき本だ、との確信に至りました。
その理由は3つ。
1. 文章を書くことに苦手意識を持っている学生が多い。その苦手意識は、おそらく小学校や中学校で「感想文」や「日記」に苦しめられた経験から来ている。であれば、本書を読むことによってその苦手意識を払拭できるとすれば、ぜひとも大学生にこそ読んでもらいたい。
2. 内容は一見すると「論文・論説文」や「主張を書くもの」向きではない。後半は特に、小説を書くためには、との指向が強い。しかし、文章を書く際の基本的スキルには共通点も多く、それが易しく書かれている。「短文」しかり、「五感」しかり、「ノベライズ」しかり。感動する体験の大切さなど、法学部学生や法律家として必要な要素がいくつも述べられている。真骨頂は「違った意見を持つ人」を出すと面白くなると述べている点、論文はまさに「違った意見を持つ人」がふんだんに登場する書き物だから、実のところ本書は論説文の本質にまで迫っているのだ。
3. この本自体がほかでもない「主張を書くもの」のハイクオリティなお手本になっている。文章が書けないと思っている君、こうすればきっと書けるよ、必ず書けるよ、絶対書けるようになるよ、との主張が広く深く、易しく優しく展開されるのだ。それも軽妙で親しみやすい文体で。
大学生こそ本書を読むべきだ。みんなに勧めたい。
爽快な読後感。
後味の良い本。
なんかshio.iconも文章を書きたくなったきた。
はやみね先生、ありがとうございます!!
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